七分目

暮らしと心の余白作り

ピアノが家にやって来た。

昨年叔母が倒れ、無人になった家の整理を続けています。

nanawarigobu.hatenablog.com

 

彼女が大切にしていた飾り棚、リビングテーブル、ローボード、ほとんど全部処分するとなった時、一番切なくなったのがピアノ。

 

f:id:nanawarigobu:20190827173926j:plain

 

よくある縦型のアップライトピアノです。

明るい茶色が珍しいヤマハピアノ、柔らかい色調、曲線が際立つフォルムはお洒落にこだわりがあった叔母らしいセレクト。

私が物心ついてから一度として弾かれたのを聞いた事がないですが。(笑)

 

叔母が元気だった頃、飾り棚化しているピアノの処分を促すと、、、、

「嫌やわ~」

「なんで?使ってへんやん、いらんやん。捨てぇさ」

「嫌、嫌嫌。そんなんちゃうねん、持っとくねん」

f:id:nanawarigobu:20191211060615j:plain

 

弾かないのですが。笑

初ボーナス、あるいはそれに近い、社会人になってからコツコツお金を貯めて買ったピアノ。憧れのピアノをようやく買えた、その思い出の品を処分する気はなかったよう。

 

そんなピアノ、処分することを旦那に話すと、

「うちが貰ったらいいやん」

「マンションに?大きい。うちはもっと小さいのでいい」

「電子ピアノは音が全然違うよ。感触も違うし。普通のピアノの方が絶対いいと思う」

 

芸大目指すならそうだけど、そんなつもりも才能もない(であろう)我が家の幼児。

電子ピアノで十分ですけど、、、、思いつつ、音楽の事、教育の事は旦那の方が遥かに聡く、思慮深いので強く反論もできず、、、、

大切にしていた叔母の想い、思い出も加わって、結局我が家にやって来ることに。

f:id:nanawarigobu:20210111155108j:plain

 

美しい。

楽器って音は当然、フォルムも美しい。

何百年も?変わらない完成された美。

 

マンションの一室には大き過ぎない?懸念は杞憂に終わり、意外なほどスッポリとリビングに収まりました。明るい木目も白ベースの我が家にピッタリ。

大きな圧迫感、存在感はないのに、そこに一台あるだけで部屋の品格を上げてしまうのは、確かに電子ピアノにはない上等さ、上質さ。

 

部屋が狭くなる、出窓スペースが使えなくなる等のマイナス要素もありますが、大事な叔母のピアノ、子供二人がたっぷり使ってくれるなら結果オーライ。

 

ちなみに4歳の息子、

(ピアノ習うのは)「学校に行ってからでいいよ。だって難しいもん」ですと。

f:id:nanawarigobu:20190702180131j:plain

 

七分目 - にほんブログ村